成人式の豆知識

成人式には振袖を着よう♪

現在、成人式では多くの女性が振袖を着て20歳の記念日を祝います。
振袖といえばたもとが長く、着物の中でも一層華やかに見えるのが特徴です。
ではなぜ、成人式に振袖を着るのでしょう?

振袖の起源

振袖が女性の間で着られるようになったのは、江戸時代と言われています。明治時代以降は、未婚女性の第一正装として定着しました。舞踏を披露する際に舞台の上でより美しく見えるように袖丈を長くしたと言われています。

しかし、たもとが長くなるとより華やかにみえますが、日常の動作には邪魔になる事が多いために普段着として着用されることはなかったようです。

振袖は未婚女性のもの?

もともと振袖は舞踏の際に着る着物であり、踊り子たちが長い袖で感情を表していたと言われています。女性が男性の求愛やプロポーズに対して直接言葉で返事をする事はタブーとされていた時代、たもとを左右に振ると「好き」、たもとを前後に振ると「嫌い」と意思表示をしたそうです。現在の恋愛において「振る」「振られる」という言葉が使われるのはここに由来しています。

さらに、既婚の女性は袖を振る必要がないため、振袖の袖を短く詰めて留袖として着るというしきたりが生まれたのです。

成人式のルーツ

終戦間もない頃、埼玉県で行われた「青年際」が全国に広まり現在の成人式となっています。「次代を担う青年たちに明るい希望を持たせ励ますため」の青年際に影響を受けて成人の日が制定されました。

大人の仲間入りを祝う晴れの日に、「日本の未婚女性の第一正装=振袖」を着る。 振袖に込められた意味や由われを知ると、よりいっそう品と格をもった大人の振る舞いができ、喜びや感動も深まるのではないでしょうか。

着物の名称

  • 伊達襟(だてえり)
  • 衿(えり)
  • 袖(そで)
  • おはしょり
  • 袂(たもと)
  • 足袋(たび)
  • 草履(ぞうり)

着物の名称

  • 半襟(半衿)
  • 帯揚げ(おびあげ)
  • 帯締め(おびじめ)
  • 袖口(そでぐち)
  • 振り
  • 裾(すそ)

着物のマナー

~美しいきもの美人になろう~

歩き方

洋服と違って着慣れない着物だから分からないのは当然です。でもせっかくの晴れ姿。 ちょっとした立ち振る舞いのマナーを知って、上品でより美しいきもの美人をマスターしちゃおう。

歩き方

内股で歩幅は狭く裾がはだけないように歩くのが基本です。 履物を引きずったり大きな音を立てたりせず、背筋を伸ばして歩きましょう。

階段の上り下り

袖を合わせて軽く持ち上げます。裾をふまないように注意し、裾から足がのぞくので気を配って上り下りします。

椅子の座り方

裾が床につかないようにたもとを手に持ち、帯結びがつぶれないようにもたれず浅めに座ります。袖は、2枚重ねて折りたたんで膝の上に置きます。

座り方・立ち方

座る際は、左足を少し引きまっすぐ腰を落とします。右手で上前をなでおろしながら左膝から順に床につき、両足を揃えて座りましょう。 立つ時は、両膝に重心を移してつま先を立てて腰をかかとに乗せます。腰に重心を置いたまま右膝を立てて徐々に立ち上がります。慌てずゆっくり裾をふまないように気を付けましょう。

椅子の座り方
座り方

車の乗り方

ドアに引っかかったり引きずったりしないよう、まず体の前で袖を合わせて手に持ちます。持物は先に車に積むと良いでしょう。 車に乗り込むときは、帯結びがつぶれないように浅めにシートに腰を下ろしてから髪型を崩さないように頭を入れて、最後に足をそろえて体を回転させるようにして入ります。

手の上げ方

両脇は上げず、腕が見えないように片手を添えて袖口を軽く押えて手を上げます。 着崩れの原因にもなるので動きは小さめに上品にしましょう。

お手洗い

たもとの中央を帯締めに挟むか、または両方のたもとを前で軽く結んでから裾をたくし上げます。きもの、長襦袢、裾よけの順番にめくり上げ、胸の辺りまで引き上げます。 出る前には裾がめくれていないかもチェックしましょう。

和装小物

和装スリップ

和装用下着。心地よい着こなしの為に着用します。肌が直接着物や襦袢に触れるのを防ぎ、皮脂や汗を受け止めてくれる効果があります。セパレートタイプの肌襦袢と裾よけでも可です。

Accessory 01

衿芯

半襟と長襦袢の間に入れ込んで、衿をピンと立たせハリをもたせます。襟足のカーブをきれいに出す為に、あまりやわらか過ぎないものの方が良いでしょう。

腰ひも

腰ひもは着物や長襦袢の丈を決め、それを保つ為に腰の部分を締める目的で用いら
れます。生地はすべりにくい木綿やモスリン素材がおすすめです。

伊達〆

伊達〆は長襦袢と着物の胸元を整え、崩れを防ぐ目的で用いられます。細い帯状で先は結べるようやわらかくなっています。最近ではゴム状で扱いが簡単なものもあるので1本ずつ用意しましょう。

帯板

前板、後板があります。帯にしわが寄るのを防ぎ美しく仕上げます。後板は帯枕を支える土台になります。

三重仮ひも

帯結びをする時にとても重宝する優れもの。1本で3~5本のひだを固定でき、色々なアレンジ帯が作れます。

帯枕

帯結びの土台を支えたり、帯の形を整えたりします。大きさは様々ありますが、中くらいで横に長いものが良いでしょう。薄手のガーゼを全体にかけておくと肌に食い込みにくく楽です。

和装ストッキング

着物の時は足元が寒くなりがちです。そんな時に重宝な品がこの和装ストッキングです。汚れ防止効果や裾さばきを良くなります。

足袋

洋服でいう靴下と同じ目的で用いられます。汚れのない美しいもので、自分の足のサイズにあった足袋を履くようにします。4枚コハゼのものが履きやすく一般的です。

補整

ガーゼ、コットンを使用します。胸巻、胸あて、ヒップパットなど、身体のくぼみに合わせて補整していきます。

タオル

腰やウエストの補整に使用します。薄手の浴用タオルが良いでしょう。